トップページ
(負荷軽減のため省略中)


[ 2014年08月18日 - 23:06 ]

【2014年6〜8月・私的映画ランキングとお薦め】

■ 夏休みの間に映画観に行こうと思ってる人、参考にどうぞ。

前回お薦めした「ネクスト・ゴール 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦」というドキュメンタリー映画が現在Amazonで配信レンタルしているので、興味ある人は是非。
ドイツがW杯を優勝したということで、このタイミングで「コッホ先生と僕らの革命」を観てみるのも良い。ドイツにおけるサッカーの父コントラート・コッホを描いた2011年公開の傑作。

■6〜8月に鑑賞した映画の私的ランキング

@フルートベール駅で(アメリカ)
一般市民の黒人青年が警官に銃殺された実在の事件を映画化。ヒューマンエラーと言ってしまえばそこまでだけれど、ドキュメンタリータッチで描かれた彼の人生を辿っていくと、あまりの理不尽さに言葉を失ってしまう。人種差別、貧困、教育含めたアメリカの社会構造について、問題提起がなされている。鑑賞後は重くずっしりと伸し掛かるような気持ちになるが、観ておくべき作品だと思う。9月頭にはレンタル店に並ぶ予定。

Aイーダ(ポーランド、デンマーク)
歴史の波に翻弄された戦後ポーランド。 共産主義体制であったり、ユダヤ人迫害といった歴史の闇。それらを背景とした女性のロードムービーを、モノクロの映像美で叙情的に描いている。「信仰」「救い」といったテーマにもスポットを当てており、主人公の彼女の力強さからは今日にきる我々にも学ぶべきものが確実に存在する。全体的に静かで物悲しい作品ではあるが、得られるインパクトは大きい。現在公開中。

B収容病棟(香港)
中国・雲南省の隔離された精神病院に3カ月半密着したドキュメンタリー。劣悪な衛生状況は目眩すら覚える程であり、そこに入院している患者は「収容されている」と形容したほうが適性かもしれない。精神病院でありながら、精神疾患を患っている者ばかりでは無いということも驚く。とはいえ、人間の温かさというべきか、普遍的な本質をしっかりとカメラが捉えており、そこから当作品におけるメッセージ性を感じ取ることが出来る。上映時間が前後編ありの計237分と非常に長いが一切の退屈も感じなかった。素晴らしい作品。

Cリアリティのダンス(チリ・フランス)
「エルトポ」のアレハンドロ・ホドロフスキー監督最新作。 同名の自伝をもとに、監督の生まれ故郷であるチリの田舎町トコピージャにウクライナから移り住んだある家族の生活を描く。相変わらずの世界観。シーンの一つ一つがまるで芸術作品のよう。途中、置いてけぼりにされる感覚に襲われつつも、むしろそれが心地良い。人生の残酷さを描きながら、最終的には人生讃歌に収束していく。現在公開中。

D複製された男(アメリカ)
ある日見た映画の中に自分とそっくりな俳優を見つけた歴史教師が体験するミステリー。「灼熱の魂」以降、個人的に一押しのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。手腕は相変わらず凄い。今作品はやや難解なので、考察した後に再鑑賞すると尚良さそう。或いはそういう覚悟を持って初鑑賞に挑むのも一興か。メラニー・ロランが相変わらず美しい。現在公開中。

Eher 世界で一つの彼女(アメリカ)
人工知能の女性にひかれていく男の姿を描くラブストー
リー。主人公を魅了するOSの"声"はなんとスカーレット・ヨハンソン。巷で評判が良いので期待して拝見。色彩豊かな映像とそれに合致する繊細な音楽は、スパイク・ジョーンズ監督ならではといった感じか。物語そのものはアカデミーで脚本賞を獲得した割に大したことはない。現在公開中。

F渇き。(日本)
ある日突然、失踪した娘の行方を捜す父親の姿を通し、関係が希薄になった現代の家族像を浮き彫りにする人間ドラマ。巷で賛否両論の意見が飛び交っていたので、迷いなく鑑賞。邦画の場合、このケースは大抵当たり。鑑賞後の観想としては、中島哲也監督...この人はやはり凄かった。言葉で上手くまとめるのが困難を極める映画であり、精神的に疲弊もするが、日本でこういう映画を撮れる人は極小数。バイオレンス描写が苦手な人は避けるべきか。現在公開中。

G私の、息子(ルーマニア)
ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したヒューマンドラマ。 人身事故を起こした息子、それを守ろうとする母親の過剰な愛情が招く親子関係の軋轢が描かれている。シンプルなストーリーだが全体に重苦しい雰囲気が漂う。行き過ぎた愛情は、ときにその対象の人生を狂わせる。秀作。

Hローマ環状線、めぐりゆく人生たち(イタリア)
ローマを囲む環状高速道路GRA周辺に暮らす人々の姿を追ったドキュメンタリー。連休中に鑑賞した1本目。ローマを舞台にいるけれども、そこはあまり重要じゃないかな、という感じ。そこで生を営む人たちのリアリティをクローズしており、「ああ、こういうことあるよね」という日常の一コマを叙情的に紡いでいる。ちなみにこの作品、ベネチア国際映画祭では金獅子賞を獲得している。現在公開中。

I365日のシンプルライフ(フィンランド)
1年間、全ての持ち物を倉庫に預けて、1日に1つずつ必要なものを選んでゆく生活を送る青年の姿を追ったドキュメンタリー。連休中に鑑賞した2本目。物質社会のこの世の中だからこそ、こういった実験から見えてくるものが凄く貴重。「断捨離」という言葉の通り、所有物を減らすことで人生にゆとりが生まれることもあると考えさせられる。現在公開中。

Jマダム・イン・ニューヨーク(インド)
自分の価値を認めてもらえない専業主婦が一念発起し、英語が苦手というコンプレックスを克服ながら誇りと自信を取り戻していく。インド映画の勢いを感じる作品。「踏み出す勇気」を中々持てない人には、自信を持ってお薦め。鑑賞後は爽快で前向きな気持ちになれる。現在公開中。

Kサード・パーソン(アメリカ)
「クラッシュ」のポール・ハギス監督最新作。 パリ、ローマ、ニューヨークの3つの都市を舞台に繰り広げられる3組の男女の物語。それはやがて意外な形で交
差していく。虚構と現実が曖昧になっていくので、そういう意味ではフランソワ・オゾンを彷彿とさせる作品。脚本は面白いが、一度の鑑賞ではやや消化不良に終わる点も。リピーター割引が欲しくなる。

LU WANT ME 2 KILL HIM?(イギリス)
英国で起きた実在の事件を映画化。高校生が主人公ということでティーンエイジャー特有の繊細さ、危うさ、或いは脆さといったものと並行して、ネット社会の暗部を描いている。「X-MENシリーズ」のブライアン・シンガー製作。

M人生はマラソンだ!(オランダ)
破たん寸前の工場を再建するため、或いは家族や仲間のために、メタボな中年男たちがフルマラソンのゴールを目指す姿を描いている。本国オランダでは大ヒットを記録。コメディ要素も有り、涙を誘う場面も有り、まさにハートフルコメディといった感じ。人種ネタや同性愛ネタをごく自然に取り入れてたのはさすがオランダ。サッカーネタも少しあり。観て損は無い。

Nトランセンデンス(イギリス、アメリカ)
過激組織によって命を落とすも、その天才頭脳を人工知能へとアップロードされた科学者が巻き起こす出来事を描くSFスリラー。ジョニー・デップがコスプレしていない映画を目にするのは久しぶり。だが残念ながら脚本に斬新さは無いし、物語の構成にもやや突拍子なものを感じる。テーマもまとまっていない印象を受けた。

Oオールド・ボーイ(アメリカ)
有名な韓国映画のリメイク。あらすじは割愛。リメイク元が苦手なのでどうしてもネガティブな目線になってしまうのがアンフェアだけれども、友人との付き合いでやむなく鑑賞。やはり面白くない。リメイクという意味でも、オリジナルを遥かに上回っているという部分は見受けられない。エリザベス・オルセンの裸体くらいしか見るべきものが無かった。


未鑑賞。↓この辺でお薦めや観想あれば教えてくれ。
「めぐり逢わせのお弁当」、「トランスフォーマー」、「GODZILLA」、「エスケイプ・フロム・トゥモロー」、「ジゴロ・イン・ニューヨーク」、「ぼくを探しに」、「ダイバージェント」、「チョコレートドーナツ」、「大いなる沈黙へ」、「消えた画 クメール・ルージュの真実」、「バーダー・ゼイ・カム」、「マレフィセント」、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、「スリーハンドレッド」、「幸せのバランス」、「ザ・ホスト」等



スレッド作成者: 洒落男 (Gr4W74xnFrI / NkCJTKC0fo.)

このトピックへのコメント:
お名前: コメント: ID Key: IDを表示
悪質な誹謗・中傷、読む人を不快にさせるような書き込みなどはご遠慮ください。 不適切と思われる発言を発見した際には削除させていただきます。
(08/20 - 02:28) そっか。次はぜひ参加してくれ
洒落男 (08/19 - 03:46) >S 悪いな、この間の県民マンのスレは寝てて参加出来なかったわ。今季はグラスリップや黒執事をはじめ、4〜5つ観てたから参加できなくて残念だった。
洒落男 (08/19 - 03:43) あらすじは一部引用したが、残りはすべて自分の感想文です。
洒落男 (08/19 - 03:42) ロンリーブラッド?80年代の?
(08/19 - 02:31) イサオアニメスレに来ないと思ったら映画見まくってたのかw
(08/19 - 01:26) せっかく、これだけの数の映画に感動して宣伝するなら、自分の言葉で書けばいいのに。
洒落男 (08/19 - 00:15) AVはちょっとわからないなぁ
洒落男 (08/19 - 00:10) 桃谷エリカが良いんじゃないかな。
洒落男 (08/19 - 00:10) 月によってバラバラ。1年で50本程度。
(08/19 - 00:07) ちなみに月に何回くらい映画館行くの?
洒落男 (08/19 - 00:04) ↓なんとでも言ってくれ。
大松 (08/19 - 00:03) 主は間違いなくニートだろ
洒落男 (08/19 - 00:00) >2358 下に入れてないのは忘れてたわ。観てないなぁ。
洒落男 (08/18 - 23:59) >2357 ああ、そうだね。失礼
(08/18 - 23:58) Duneが入ってないのは意外だけど、入れ忘れ?
洒落男 (08/18 - 23:58) >2355 レイプゾンビってタイトル?ウディ・アレンの作品なのかそれ?
主へ (08/18 - 23:57) ほとんどがミニシアター系なのに「現在公開中」と書くのはよくないと思う。首都圏に住んでる人ばかりじゃないよ
(08/18 - 23:55) もう阿佐ヶ谷でしか公開してないけど、レイプゾンビはお勧め。相変わらずのウディアレン節、ホロリとさせられるユダヤ人女性との恋。
洒落男 (08/18 - 23:53) おk。悪かったね
(08/18 - 23:43) 枠内なら何ら問題なし
大宮ファン (08/18 - 23:39) 次大宮を侮辱するスレ立てたら今後の主のスレ全て潰すから覚えとけよ!!
(08/18 - 23:16) すげー
大宮ファン (08/18 - 23:14) お前だけは絶対に許さない。絶対にな!!!!
大宮ファン (08/18 - 23:14) スロベニア人を補強して何が悪いんだよ。外国人枠の中におさめてるし何が悪いんだよヴォケ!!!!