■
前節ビッグスワンの徳島戦（1-2）、今節万博競技場のガンバ戦（0-5）を観戦。
どちらも酷い試合でしたが、それだけに各選手について、この2試合でいろいろ思ったことがあるので書いてみます。普段はハイライト程度なので的外れなコメントもあるかもしれませんが、ご容赦を。


・守田達弥
無類のシュートストッパー。その一方で、セットプレーでの位置取りやハイボールの処理が拙い。開幕のころに比べればだいぶ安定してきたし、一試合に一回はスーパーセーブもある。だが、かつての東口の頼もしさにはまだまだ及ばない印象。

・松原健
このたびアギーレ・ジャパンにサプライズ召集。開幕のころは正直、川口のスタメン復帰が待ち遠しかったが、継続して使われることで成長した。とはいえ、依然プレーは荒削り。ポテンシャルは感じるが、左が酷いぶん、相対的によく見えるだけな気もする。

・舞行龍ジェームズ
昨夏の加入当初はハラハラさせられるシーンも多かったが、今や不動のセンターバックに。出足の早さを生かした跳ね返しや、厳しいプレスをいなしての冷静なフィードと、実に心強い。ときどき自らの身体能力を過信して無理なプレーもするが、イケメン。

・大井健太郎
徳島戦でイエロー２枚で退場。ゲームの展開を考えれば２枚目を出すタイミングではなかった気はする。だがファールの内容自体は遠かったのでよくは分からない。新キャプテンとして頑張っているとは思う。

・ソン・ジュフン
ガンバ戦で大井にかわり先発。リーグ戦初出場を思えば、別に悪くはなかった。５失点も彼の責任ではないはず。

・大野和成
本職はＣＢながら、ここ２試合は左ＳＢで出場。酷い。クロスどころかトラップもまともにできず、ボールがラインを割るシーンも。ジンスがいたころはこのポジションがストロング・ポイントだっただけに、余計酷さが目立つ。守備の局面では体が強く頼りになる。

・レオ・シルバ
地味にこの不振の元凶の一人。現人神だった序盤戦の面影はなく、ボールを奪いきれずにファールをもらうことが多い。開幕からほぼフル稼働のツケか。ガンバ戦は累積で出場停止。かつては有効な攻撃のオプションだった攻め上がりやミドルシュートも、苛立ちが先行して空回りしている。

・小林裕紀
目立つプレーは少ないが、視野が広くパスも正確で、今のアルビには貴重な存在。何となくブラジルのオスカルを連想させる。チーム全体が浮足立っていた徳島戦でも、ただ一人、落ち着いて自らのタスクをこなしていた。それだけに、もう少し気迫が欲しい。

・山本康裕
この夏加入し、右サイドのレギュラーに定着。ヤンツーの愛弟子。だが、質より量のタイプで、現在目指すポゼッションサッカーには明らかに不適。少なくとも二列目で使う選手ではない。ガンバ戦の後半は左サイドバックだったようだが、あまり印象にない。

・小泉慶
ガンバ戦でレオ・シルバに代わり先発。大卒ルーキーながら、準レギュラーとして重用されている。多くを望むのは酷だが、肝は座ってると思う。

・田中亜土夢
良くも悪くも新潟サッカーの申し子。我武者羅なのはいいが、世間で思われてるほどうまくはない。常にチームの好不調に自らのプレーも引きずられている印象。ガンバ戦では中に入ってのプレーが多かったが、特に効果的でもなかった。

・成岡翔
中断明けから格下との絶対に落とせない試合で貴重な（ごっつぁん）ゴールを連発。徳島戦も彼の負傷交代がなければ勝ってた、とは思わないが。影は薄いものの、中盤と前線をつなぐ貴重な選手。病み上がりで出たガンバ戦で足を気にしていたのが心配なところ。

・岡本英也
川又退団にともないレギュラー獲得も、競れない、収まらないと、ＣＦが適正ポジションでないのは明らか。自慢のゴールワークもすっかり錆びついてしまった。もう一度、重圧の少ない二列目やスーパーサブで起用し、かつての感覚を取り戻させてほしい。

・田中達也
この２試合はいずれもビハインドを負った展開で途中出場したが、ノーインパクト。往年のキレがない今、押し込んだ展開での狭いエリアでの勝負はできない。前線からのチェックやフリーランニングを活かすならむしろ先発で使いたいが、問題はどの程度もつか。

・鈴木武蔵
達也と同じく、この二試合はいずれも途中出場。大量リードで比較的ルーズになったガンバ相手にはある程度ドリブルも通用したが、引いた相手にはやはり厳しい。スコアラーなのかチャンスメーカーなのか今ひとつはっきりしないが、いいのだろうか。

・指宿洋史
大宮戦、徳島戦と途中出場しポテンシャルを示すと、今節ついに初先発。競り合いの強さとキープ力はさすがのもので、現在、アルビ唯一の光明。ただ、そもそもまともなクロスが入らない。連携を深めるとともに、もっと強引にシュートを狙っていってほしい。

・ラファエル・シルバ
依然ベンチ入りすらせず、いるのかいないのかもよく分からない新ブラジル人。願わくばかつてのエジミウソンのように、独力で点をとれる選手であってほしい。

・柳下監督
奇跡の残留と快進撃を経験してきた柳下アルビにとっては、今がまさに正念場。さらなる高みを目指しカウンターからポゼッションに切り替えたはいいが、明らかに選手の適性とマッチしていない。ジンスのクロス、川又のシュートを失った今、立ち戻るベースもない。上位進出が厳しくなってきた今、せめて最悪の展開を避けるためにも、現実的な、そして柔軟な采配を見せてほしいところ。


つい長くなってしまいましたが、以上です。
アルビファンもそうでない方も、読んでいただきありがとうございます