■ オランダの全国紙『アルヘメーン・ダッハブラット』は９月３日付けの紙面で、ディルク・カイト（フェネルバフチェ）のオランダ代表引退を報じた。２００４年のリヒテンシュタイン戦でのデビュー以来、国際Ａマッチ出場は１０４試合を数える。

　２０１４年ワールドカップ・ブラジル大会では本職のストライカーのみならず、右ウイング、左ウイングバック、右サイドバックと多機能ぶりを発揮し、オランダの３位に貢献した。ルイ・ファン・ハール監督（マンチェスター・ユナイテッド）が退任し、フース・ヒディンク新監督率いる代表チームの立ち上がりメンバーの一員として、カイトは９月のイタリアとの親善試合（２−０でイタリアが勝利）に右ウイングとして出場した。しかし、続くユーロ（欧州選手権）２０１６予選のチェコ戦（２−１でチェコが勝利）は出場機会がなかった。

　ヒディンク監督は、カイトのことをあくまでＦＷの選手と見なしており、今後、彼にとってオランダ代表での出場機会は限られることが予想された。すでに３４歳ということもあり、ユーロ２０１６までの２年間、代表チームに力を注ぎ続けることにカイトは限界を感じた。今後はフェネルバフチェでのプレーに専念する。

　それでも、かつてＧＫにけが人が続出し、ファン・デル・サールが短期代表復帰したようなことが、カイトにも起こるかもしれない。「何か緊急事態が起こったら、いつでも電話してほしいと、僕はヒディンク監督に伝えた」という。