■ 「本田の活躍を応援する理由：2002W杯でイタリアが韓国に負けたのは誤審ではなく実力で圧倒されたからと認める可能性が高くなるから」




「イタリアに行けば2002韓日ワールドカップの話をしないでください。相変わらず危険です」

JTBC"非首脳会談"に出演したアルベルト・ルーサナ（イタリア）の言葉だ。

アルベルトはペルージャから放出されたアン・ジョンファンのことについて「残念だった」としつつも、「サッカーはイタリア国家と同じだ。サッカーに対する愛情が行き過ぎて、まだ2002ワールドカップの話が出ると人々が怒る」と打ち明けた。

とにかくアン・ジョンファンは被害者である。
サッカーは世界的なスポーツで、誰でも自国の代表チームへの愛情が強い。
だがイタリアのように他国の選手を放出することは珍しい。

一例として、多血質的な英国のフーリガンでさえクリスティアーノ・ロナウドを許したことがある。

ロナウドは2006ドイツワールドカップのイングランド−ポルトガルの8強戦で、ウェイン・ルーニーの退場を誘ったことがある。
当時、ルーニーはカルバーリョの股間を踏みつけた。
このシーンを見たロナウドが審判に抗議し、ルーニーの退場を引き出した。




試合に負けたルーニーは「ロナウドはマンUに来たら覚悟しろ」と脅した。
だがロナウドは英国でずっと選手生活をして、マンUを2007−08シーズンのチャンピオンズリーグ優勝を導いた。

一方、アン・ジョンファンは"全盛期"に無籍身分となった。
イタリアをなぎ倒したという理由だけで、ペルージャから追い出された。
その後、太極戦士は誰もイタリアリーグに行っていない。

元国家代表のイ・ヨンピョ（引退）も2006年、ASローマに入団直前まで行ったが固辞したことがある。
イタリアの複数メディアは「宗教的理由で不発となった」と報じたが、イ・ヨンピョ側は総合的に判断してASローマ行きを拒否したことを明かしたことがある。

一方、日本選手は韓国とは違ってイタリア進出が活発だ。
中田英寿をはじめとして森本貴幸、長友佑都、本田圭佑などが相次いでセリエAに進出した。

特に本田圭佑はイタリアで輝かしい活躍を繰り広げている。
今シーズンに7試合6ゴールで、テベスやカジェホンとともに共同得点首位を走っている。

日本はワールドカップでイタリアと戦ったことがない。
なのでイタリアリーグでプレーすることに問題がない。

一方、"韓半島"は違う。
歴代ワールドカップでイタリアを執拗に苦しめた。
正々堂々と対決して2回も気絶させた。
北韓を含めた歴代ワールドカップの戦績は2勝1敗でリードしている。

特に北韓は1966イングランドワールドカップでイタリアを"トマト"にした。
当時の"ワールドカップ開催国"であるイングランドは、俗っぽい言葉でサッカーに狂っている国だ。
サッカーが上手ならば先入観を捨てて"無限好感"を示す。
北韓が英国に入城すると、すぐに現地人は北韓を応援し始めた。

北韓が優勝候補イタリアを1−0で撃破すると、すぐに全域が沸き立った。
ミドルズブラ地域の市長は「今日のようなサッカーは初めて見た。小さな体格で果敢にぶつかり、休むことなく走る。北韓はサッカーの原型を見せた。彼らの原初的なサッカーを見て現実のことを忘れた」と涙を拭った。
北韓に負けたイタリア代表チームは故国に空港で"トマトシャワー"を浴びた。

それから36年が過ぎた2002韓日ワールドカップでもう一度奇跡が起こった。
韓国がイタリアとの16強戦で1966年の歓喜を再現した。
英国現地は大騒ぎになった。
当時の取材陣がロンドンのパブを訪れたが、韓国なのか英国なのか分からなかった。
ある英国サッカーファンは取材陣に向かって韓国−イタリア戦の録画テームを見せ、「家宝として所蔵する」と言った。

また、多くの英国人が「ダビデのアン・ジョンファンが巨人のイタリアをなぎ倒した。彼のゴールデンゴールは戦慄のブロックバスターだった」と口を揃えた。
またモレノ主審の判定については「断固としていて正確だった。イタリアのトッティはハリウッドアクションに近かった」と指摘し、精一杯テ〜ハミングッを連呼した。

このように、"第三者"は韓国−イタリアの試合を公正に見た。
正々堂々と対決して韓国が勝利したと評価している。

だがイタリアはまだ認めていない。
相変わらずトマトのように顔を赤くして思い出し、「モレノ、モレノ、モレノ」とだけ呟く。
"非首脳会談"のアルベルトの言葉のように、サッカーへの愛情が行き過ぎているのが問題だ。
また、アジアサッカーのレベルを相変わらず過小評価している。

サッカーが国家であるイタリアの民族的特性上、韓国選手がセリエAでプレーする確率は低い。
こうなっただけに、日本の本田圭佑がイタリアで"アジア"を輝かせるように願う気持ちも大きい。

本田が大活躍すれば、2002韓日ワールドカップで韓国に負けた理由がモレノ主審のせいではなく、韓国の実力に圧倒されたからだと認めるイタリアサッカーファンが1人2人増える可能性が高くなる。
ACミランの看板スター本田のつま先に注目する理由だ。


イ・チュンミン客員記者